学歴ロンダリングについて

まえにpasserinaが、学歴ロンダリングを違法的なものだと勘違いしていたが、学歴洗浄=大学院で大学を変える事によって社会的評価を受けるというものだ。なぜか学歴ロンダリングは学生や院生一般ではあまり好ましいものでない印象をもっているものも多い。以前学歴ロンダリングという本で読んだが、東大京早慶以外の大学はロンダリングする価値あるという話をかいてあった。

私は社会的評価に関してはよくわからないが、自分も一応東京理科大学という大学から京都大学に来たものとしてこれについて考えてみたいと思う。

そもそも学生の間で、良い印象をもたれないのは「自分は○○大に入るため高校生の時頑張ったのに、ずるい」という考えがあるのか?それとも他の別のなにかがあるのかわからない。「学部4年で1年やった研究から変わるのは(たいていの場合、継続して同じ研究やることはない)就職活動的にもどうなのか?」という意見もあった。

私はどんどん大学院で別の大学に行く事をおすすめする。特に就職する人であればなおいったほうが良い。博士までいって、教授になる!と決めてもともと研究室を選んでいる人はそのまま残っていいと思うが、正直大学をかえることにデメリットはない。

1、研究について
私の学部時代の研究室はとてもゆったりと研究していた。11時-5時というコアタイムのもと、自分の出来る限りの研究をするという風潮であり、それ以外やっている人ももちろんいたが、大体5時以降はバイトをやっている人も多かった。今の研究室にコアタイムはない。しかしみな9時〜10時の間には来て、帰る時間は個人によって変わる。早く帰れれば7時ぐらい、長い人で1週間家に帰らない人もざらにいる。コアタイムはない分、研究のデータにはシビアで、週1でディスカッションがあり、そこまでにデータをまとめられないととんでもないお叱りをうける。
研究内容は私は変えたかった。もともと構造解析などの方に興味があり、問題点をみつける研究をしたかったから、そのような研究室を探した。そこでこの研究室にいる。そもそも自分の大学に、特に私立大学ほどの研究室の少なさで自分のやりたいことと完璧にマッチする方が稀なのだ。日本にはいろんな研究室があるし、いろんなアプローチの仕方がある。それで自分の性格上どういった研究が良いかは探さないと見つからないと思う。
加えて、私立→国立といった私が衝撃をうけたのは研究の幅の広さだ。簡単に言うと、前の研究室では装置も少なく、外部にいっている先輩もいたが、たまにだった。今の研究室が持っている部屋はいくつもあり(拠点を含め)、外部にも出張という感じで毎月、いや2週間に1回はいく。やれることが増えれば思考の幅もふえる。つまり考える幅がふえ、研究に厚みがでてくる。

2、環境について
私は東京→京都という引っ越しをかねてとても良かったのが、生活が変わったおかげで、人間的にいろいろ変わった。英語の勉強も毎朝するし、研究に打ち込めるようになった。意外と環境が変わるというのは人間にとって変わるきっかけになるのだ。大前研一も同じことをいっていたが。

3、就職活動について
はっきり言って、今までの先輩をみているとロンダリングした人と、そのまま上がった人の就職は全く変わらない。つまりほぼ変わらないのではないかと思っている。特に研究室の教授のパワーによって、偉大なるお力をもっている先生のもとにいれば、就職活動で困ることはないと思う。ちなみに先輩(ロンダリングしている)で某大手3大自動車メーカーの面接が一回で終わったといっていた。


4、(番外編)変な劣等感がなくなる
私は京都大学には実は因縁があり、現役浪人と計4回受験をした。浪人の前期はあと数点と絶妙なところで不合格となり、結局センター利用で合格していた東京理科大学理学部に進学した。以後4年間、あの時の悔しさを忘れる事なく過ごしてきたが、入学して以降別にどうでもよくなったw。

以上のことから、メリットはたくさんある。その他、こんなデメリットがあるよーっていうのがあれば何か言って下さい。